2012年03月16日

3/16up: イラク戦争開始9年にあたってのWORLD PEACE NOWの声明


2012年3月20日

 2003年3月20日、アメリカのブッシュ政権がイラクへの全面戦争と占領を開始してから9年が経過しました。イラク戦争は、その2年前、2001年の「9・11同時多発テロ」をひきがねにした、アフガニスタンへの「報復戦争」の延長として引き起こされたものです。米国はイラクのサダム・フセイン政権が「大量破壊兵器」を保有し、「9・11」を引き起こした「国際テロ組織」とつながりを持っていると主張し、「アフガニスタンとイラクに自由と民主主義をもたらす」という名分で、国連憲章や国際法にも違反する侵略戦争を強行したのです。

 しかし、フセイン政権の「大量破壊兵器」保有とか、「国際テロ組織アル・カーイダとの関係」というブッシュ政権の主張がまったくのウソであることが明らかになりました。アフガニスタンやイラクへの戦争と占領が作りだしたものは、「自由・平和・民主主義」であるどころか、残虐な殺戮と破壊、人権蹂躙と自由の剥奪、暴力と貧困と絶望でした。それは戦争犯罪以外のなにものでもありませんでした。

 米軍人だけをとっても、今年1月末までで、イラク戦争では死者4488人、負傷者は3万2223人、アフガニスタン戦争では死者1877人、負傷者1万5310人という数字が上がっています。米軍以外の多国籍連合軍の死者はイラク戦争で318人、アフガニスタン戦争での米国以外のISAF(国際治安維持部隊)の死者は約1000人です。イラクの人びとの死者は、「イラク・ボディ・カウント」によれば15万7000人以上に達します。そのうち約80%が民間人であり、子どもの死者も3900人です。アフガニスタンの人びとの死者についてはどのような正確な統計もとられていません。

 米国は、アフガニスタン・イラクの戦争に1兆数千億ドルもの戦費を使った末に、イラクから部隊を引き上げ、アフガニスタンでも戦闘部隊を縮小しようとしています。残されたものは、荒廃した国土であり、膨大な数の難民をはじめとする民衆の苦しみです。この不正義の戦争を引き起こした責任者たちからは、どのような謝罪の言葉も語られていません。

 日本政府は、米国が主導したこのアフガニスタン・イラクへの侵略戦争を全面的に支持し、自衛隊を参戦させました。憲法9条を持つ日本が、この違法・不当な戦争に参加したのです。当時の小泉政権は、2001年にテロ特措法を成立させて自衛隊の艦艇をインド洋に派兵し、アフガニスタンへの軍事作戦をくりひろげる多国籍軍艦船への給油活動を行いました。2003年にはイラク特措法を成立させ、イラク南部のサマワに陸上自衛隊を駐留させるとともに、航空自衛隊の輸送機がクウェートの基地から米軍をはじめとした多国籍軍の兵士や軍需物資・武器をイラクの戦場に送り込みました。沖縄をはじめとする米軍基地からは、海兵隊の兵士、艦船、航空機がアフガニスタンやイラクの戦場に出撃しました。

 自衛隊のイラク派兵が憲法違反であることは、2008年4月の名古屋高裁判決で確定しています。しかし、アフガニスタン・イラク戦争への自衛隊派兵を通じて、日米の共同実戦体制が急速に深まり、自衛隊の海外派兵もソマリア沖「海賊対策」作戦や、ハイチ、南スーダンへのPKO派兵として恒常化していきました。いまや「日米同盟」の下で、自衛隊は米軍の全世界での作戦に組み込まれています。その重圧は、とりわけ沖縄に集中しています。辺野古への米軍新基地の押し付けはその典型であり、民主党政権の下でも沖縄の人びとの意思を踏みにじる政策はいっこうに変わっていません。

 アフガニスタン・イラク戦争への日本の参戦と日米の軍事的一体化の世界的拡大・深化という既成事実の上に、憲法改悪の動きも積み重ねられてきました。2007年、安倍政権がねらった憲法改悪強行突破は、広範な人びとの反対運動によって、いったんは阻まれました。しかし、いままた「憲法審査会」を通じた憲法明文改悪の流れが加速しようとしています。私たちは、あらためてアフガニスタン・イラク戦争と日本の参戦が何であったのかを検証しつつ、この流れにNO!を突きつけようではありませんか。

 WORLD PEACE NOWは2003年1月、イラク戦争に反対する多くの市民団体やNGOが参加して、世界の人々とともに「武力で平和はつくれない」と声を上げました。私たちは全世界で1000万人以上に達する空前の規模の反戦行動に呼応し、4万人、5万人という規模のピースパレードを実現しました。こうした抗議のうねりを受け、その後、政府は自衛隊によるインド洋給油作戦を中止せざるをえなくなりました。

 昨年の「3・11」東日本大震災と福島原発事故により多くの人びとの命や健康、生活基盤が奪われる中で、私たちは被災者を支援し、脱原発の社会を作り出すためのさまざまな活動に取り組んできました。私たちは、その活動が戦争に反対し「平和に生きる世界」のための活動と深くつながっていることを改めて確認しています。原発と核兵器の開発は技術やインフラの面でも密接に結びついているのです。

 全世界で、今もなお戦争は続いており、その危険性も深まり、多くの人びとの苦しみが広がっています。私たちはアフガニスタン、イラクなどの現実に目を向けながら、あらためて「武力で平和はつくれない」の声を上げ、戦争へのあらゆる動きを止めるために、ともに行動していきます。
 いまふたたび米国などから、イランへの軍事介入が声高に語られ、戦争の危機が作りだされています。野田政権は、ホルムズ海峡が封鎖された場合には、ソマリア沖に派遣されているP3C対潜哨戒機を使って、イランへの攻撃に協力することも検討していると報じられています。

「平和に生きる世界」の実現のためには、まだまだ多くの課題があり、しかもそれらは私たちの目前で進行中なのです。WORLD PEACE NOWは、これからもみなさんとともに力を合わせ、真の平和をめざして歩みつづけます。


WORLD PEACE NOW
101-0061 東京都千代田区三崎町2-21-6-301
Tel 03-3221-4668   fax 03-3221-2558
Mail kenpou@annie.ne.jp

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2011年04月15日

4/15up:東日本大震災にともなう福島第一原発事故についてのWORLD PEACE NOWの声明


3月11日、東日本を襲った大地震と大津波は、東電福島第1原発の冷却システムを麻痺させ、少なくとも4基の原発から大量の放射性物質が大気と大地、海に広がっています。その1ヵ月後、政府の原子力安全・保安院は、この原発危機をチェルノブイリと同じ最悪の「レベル7」と認めました。

「原発には5重の防護システムがあり、絶対安全」という政府・電力会社・多くの原子力学者らの「安全神話」は、自然の威力の前にあっけなく崩れ去りました。しかし、このことは良心的な学者・研究者、原発が立地される地域の住民、心ある市民などが長年にわたって指摘してきたことでした。東電は津波対策も手抜きし、政府もそれを黙認してきました。現在進行中の原発震災は、まさに人災にほかなりません。

 福島原発から放出される放射性物質は、今なお風に乗り雨に混じって私たちの上に降り続けています。放出された核生成物には半減期がとてつもなく長いものもあり、体外被曝だけでなく、体内被曝も私たちを襲ってくることが危惧されます。

放射能に最も弱いのは子どもたちです。そして若者も大人たちも、何年か何十年かをかけて蝕まれていくでしょう。また大気と海に放出された放射性物質は、世界中に広がり、海に棲む生命に取り込まれることで、食物連鎖の末にやがて私たちの体にも影響を与えます。「核はあらゆる<いのち>と共存できない」ということの正しさが、冷厳に現出し、その事実が私たちに「それでも原発を使うのか」と問いかけているのです。

私たち WORLD PEACE NOW は、「武力で平和はつくれない」という信念を共有する人びとのネットワークとして行動してきました。平和の大切さは、それがなければ生命も人権も失われ損なわれるからです。原発も、生命と人権を奪い損なうものです。私たちは、改めて求めます。

1、放射能被害の拡大をくいとめ、生命、健康、地域社会の保全を最優先させるべきです。
2、日本政府は脱原発のエネルギー政策に転換し、エネルギーの浪費をやめ、再生可能エネルギ
ーを開発・普及すべきです。
3、原発推進を主導、加担した責任者を明らかにし、その責任を追及すべきです。
4、今回の原発事故により被害を受けた人びとに十分な補償を行うべきです。

私たちはこの立場から、「原発はSTOP」「被害者を救おう」という運動に参加し、協力していきます。


2011年4月14日
WORLD PEACE NOW
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